2014年5月10日土曜日

そもそも囲碁は陣取りゲームではない

 囲碁は陣取りゲームとして説明されることが一般的だが、これ
が超初心者には理解できない。
 碁盤の上には何もなく、どこに石を置いてもいい。だから、ど
こを守り、どこを攻めればいいのか分からない。
 自分で陣地と決めた場所が、相手も同じ場所を陣地にすること
もあり、守るべき場所が実は攻める場所になることもある。
 塀のように石で囲ったとしても、相手はその中に簡単に石を置
くことができるので、守っているという感覚になれない。
 やっている途中経過では、どちらが有利で、どちらが不利なの
かがさっぱり分からない。
 終了する時も、すべての場所に石を置いて終わるのではなく、
自分たちが石を置く場所がなくなったと判断して終わるのも超初
心者には理解しがたい。
 こうしたことは囲碁のルールが確立した過程を知らないと分か
らない。
 まず、19路盤に二人が交互に石を置いていくというルールだ
けにして、すべての場所に石を置いていくと、先に石を置いた方
が必ず勝ってしまう。(石を置ける交点が361あり、先に置く
方は、181個が置け、後に置く方は、180個しか置けない)
そこで、後から石を置く方も勝てるようにするにはどうしたらよ
いか?
 とりあえず、相手の石を上下左右から囲んだら、その石が取れ
るようにして、石を取った場所には、どちらも石を置けないとい
うルールにする。こうすると後から石を置く方も勝てるようにな
る。
 今度は、相手の石が沢山集まっている場所を取り囲んだら、そ
の石の集まりをすべて取れるようなルールを追加すると、さらに
面白くなる。
 ここまでのルールでも十分、ゲームとして楽しめ、陣取りゲー
ムという考え方はここに完成したと思われる。
 ところがこれに、石を取り除いた場所に再び石が置けるような
ルールを追加してしまった。
 こうするとなかなか終わりが見えてこないゲームとなり、これ
が超初心者を悩ませる原因となっている。
 まずは、「囲碁は陣取りゲーム」という考え方を忘れよう。

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